すし帳

すし帳です

イケア論

皆さまは「IKEA」って聞くとどんなイメージを持たれるでしょうか。

IKEA鳴り物入りで日本上陸してから10年くらいになるんでしょうか。実は70年代から80年代にかけても日本で販売などをなされてたみたいですので、正確には再上陸という方が正しいんでしょうかね?

北欧家具が手軽な価格、ショールーム風の展示に倉庫的な買い物エリア。オシャレでちょっとした非日常…てな感じですね。僕は。

そんな感覚で『ファイト・クラブ』見てたんですよ。
未見の方に簡単に説明すると、アメリカ人の主人公はスゲー移動の多い仕事で疲弊してて、唯一の趣味が北欧家具で部屋をコーディネートすることなんですよ。
問題はこの北欧家具、という点です。字幕(と多分吹き替え)ではそのように表現されてて、ああ、ガッツリ稼いで高級北欧家具で心を癒やしてんのね〜と思ってたんですが、よくよく聞けばアイキィアつってんですね。IKEAのカタログ読みながら。そのシーンの音楽がめっちゃ良いんで、映画で見てください。

たぶんこの映画が日本で上映された1999年だと、日本人にとってIKEAってのは前述の理由からも馴染みがなかったんだと思います。んで北欧家具との訳に。

でも今となってみるとIKEAのイメージっつとちょいオシャレだけどリーズナブルってもんじゃないですか。そうなると見え方も変わってくるな〜と思ってた感じです。

んで、さらに。この前3週間くらいアメリカに滞在してたんですが、現地の方と話すとどうにも我々日本人が持つよりIKEAのイメージはチープなものらしい。ニュアンス的にはニトリ…くらい?服で言えばユニクロ…っていうかGU?

またまた映画を見る目が変わっちゃいました。IKEAは日本上陸の際にイメージ戦略で成功してるんですねえ。大規模店舗による郊外型の立地も非日常感の演出につながるわけで。アメリカだったらみんな常に車で移動するから別に非日常感とかないみたいです。

これの逆パターンがアメリカで見たユニクロ無印良品。日本人からすりゃそんなに高いものじゃないんですけど、JAPANブランドで高級感っつか、そういうのを醸し出してました。なるほどな〜。聞けばニューヨークの一風堂とかめっちゃくちゃ高いらしいです。

実は我々が見ているのは物事の実体ではなく、作られた二次的なイメージなのかもしれませんね…という話でした。